汗をたらして自転車をこぐ妹と公園の噴水

汗をたらして自転車をこぐ妹と公園の噴水

物語を読むことは好きだけど、全部というはずはない。
江國香織さんの作品に凄く惹かれる。
もう長いこと同じ小説を読んでいる位だ。
登場人物の梨果は、8年付き合った恋人の健吾に別れを告げられてしまうが、その原因となった華子と一緒に住むようになるという少々変わったストーリーだ。
ラストは衝撃で、大胆な形だととれるが、最後まで読んだうえで振り返ると「確かに、この終わり方はありえるかもしれないな」という感じがする。
そして、何よりも江國香織は使用する言葉や音楽、物など、センスが良い。
ミリンダが出ればミリンダを飲みたくなるよう書いてあるし、べリンダ・カーライルや古内東子といったミュージシャンが出てくるとついついCDをかけてしまう。
言葉の選択の仕方が得意なのだ。
他にも、「悲しい美しさだと思った」という文がどこで生み出されるのだろう。
こんな文章に虜にされて、夜に何回も同じ江國香織の本を読んでしまう。
好きな小説との夜遅くのこの時間が夜更かしの原因なのだろう。

●<サイト紹介>●

★★